我が国の統計制度の歴史については、これまで官民を併せた国全体として記述されたものは皆無に等しかった。本書は、幕末の統計学導入から戦後の統計改革まで約100年にわたる統計の生成・発展を政治・経済・社会等の背景事情とも関連づけて分かりやすく解き明かしている。また、本書は、平成19年に制定された新しい統計法において「社会の情報基盤」として位置づけられた統計の制度がどのような変遷をたどって今日に至ったかについて重要な示唆を与える著作である。このように、統計のメーカー、ユーザーを問わず広く統計関係者には裨益するところ大である本書は、官庁、大学、図書館には必置の書といえよう。
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